中森明菜/バリエーション <変奏曲>

Variation
アーティスト名 中森明菜
アルバムタイトル名 バリエーション <変奏曲>
勝手な評価(最高 100) 89
お勧め度(最高 ★x5個) ★★★★☆
発売日 1982/10/27
短評 充実一途
各曲評価/(満点10 ただしイントロは除く)

【①イントロダクション】 (インストゥルメンタル)
【②キャンセル!】 8.7
【③脆い午後】 8.5
【④哀愁魔術】 8.6
【⑤咲きほこる花に・・・】 8.4
【⑥ヨコハマ A-KU-MA】 8.6
【⑦メルヘン・ロケーション】 8.6
【⑧少女A】 9.0
【⑨第七感】 8.1
【⑩X3ララバイ】 8.6
【⑪カタストロフィの雨傘】 8.9
【⑫エンディング】 (インストゥルメンタル)

ヘヴイ度    ♪
スピード度   ♪♪
ドラマチック度 ♪♪
メロディアス度 ♪♪
ポップ度    ♪♪♪♪


いい加減なコメント

衝撃のデビューアルバムに続き、このセカンドアルバムも80年代初期の中森明菜を網羅した一枚である。
しかもこのアルバムは彼女自身のオリジナルアルバムの中で最大のセールスを記録している。
まだこの頃も歌唱力に初々しさが残っている。
それも当然か、デビューアルバムから約4ヶ月後のリリースされたのがこのセカンドアルバムなのだ。
前作に比べると、若干インパクトが落ちているのは否めない。
しかし、アイドル中森明菜が確実に大人への階段を上るステップとして重要な作品であることに間違いは無いだろう。
それに完成度はかなり高い。

面白いのはここに収録されている楽曲が両極端にわかれていることだ。
いわゆる不良、つっぱり系とでも言えばいいのか攻撃的な楽曲②④⑥⑧⑩とファンタジー系のやわらかい楽曲③⑤⑦⑨にほぼ分割できる。
①のイントロダクションから力で押し切るロック系歌謡曲②、京ことばの歌詞が入ったムード漂う③、テンポの良いポップス④など順番に最後まで聴いていくと面白い法則に行き当たった。
先ほど述べた対極された各楽曲が交互に並んでいるのである。動と静、まさにアルバムタイトルのごとく変幻自在だ。
アルバムのラストを飾る⑪は壮大なバラード曲。あまりのドラマチックな構成はそのもの悲しい歌詞とマッチして圧巻とさえ思わされる。

それにしてもバリエーション豊かな声色だ。楽曲のイメージ対して完璧に使い分けている。
その魅力的な歌声はこのアルバムのいたるところで堪能できる。
シングル曲は今や明菜のつっぱり系歌謡曲の先駆けとなった⑧の一曲だけだが、その他隠れた名曲がここにはたくさんある。

現代のアイドルとは格が違う。オーラが違う。
王道といえる本物のアイドル歌謡曲ここにあり。

-13/Jul/2008-

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NELSON/Becase They Can

because_they_can
アーティスト名 NELSON
アルバムタイトル名 Because They Can
勝手な評価(最高 100) 85
お勧め度(最高 ★x5個) ★★★★☆
発売日 1995/06/21
短評 反発あり
各曲評価/(満点10 ただしイントロは除く)

【①(You Got Me) All Shook Up】 8.3
【②The Greate Escape】 8.3
【③Five O'clock Plane】 8.4
【④Cross My Broken Heart】 8.1
【⑤Peace On Earth】 8.4
【⑥Remi】 (インスト)
【⑦Won't Walk Away】 9.0
【⑧Only A Moment Away】 8.0
【⑨Joshua Is With Me Now】 (インスト)
【⑩Love Me Today】 8.1
【⑪Be Still】 8.0
【⑫Right Before Your Eyes】 8.3
【⑬Nobody Wins In The End】 8.7
【⑭After The Rain (Version '95)】 (ボーナストラック)
【⑮Nothing's Good Enough For You (Demo Version)】 (ボーナストラック)

ヘヴイ度    ♪♪
スピード度   ♪♪
ドラマチック度 ♪♪♪
メロディアス度 ♪♪♪♪
ポップ度    ♪♪♪♪


いい加減なコメント

形式上ではネルソンのセカンドアルバムとなっている。
実質、本当のセカンドアルバムは『イマジネイター』なのだ。
しかしデビューアルバムとなった『アフター・ザ・レイン』と比べてみると、明らかにがらりと変化したその作品を市場では受け入れられないだろうというプロダクションの判断から、お蔵入りにされてその代役にこの『ビコーズ・ゼイ・キャン』が新たに作成された。

その今作だが、これもデビューアルバムと比べてみると違いが明確にわかるのだが、先にあげた『イマジネイター』との決定的な違いほどは無い。
ハードロック的な要素が極めて薄れた以外は期待通りのネルソンの音楽に仕上がっている。

特徴はアコースティックギターを前面に押し出した爽やかロック。
アルバム全曲がこれだ。
メリハリがなく、単調になりがちになるといった恐れもあるが、曲自体が良いせいでもあるのか、微塵もそんなことを感じさせないこのアルバムは凄いのではないだろうか。

①から⑤までさらりと軽快な心地よい音を届けてくれて、インストの⑥から重厚なハーモニーを奏でる劇的な展開のポップソング⑦が始まる。
これがアルバムの中でも極端に突出している素晴らしい出来の曲。
裏を返せばこの曲だけが他の曲にくらべて浮いてしまっている。
これをあえてアルバムに収録させた意図はなんなんだろう。
しかしこれが中盤にあるということで、うまくアクセントがつき、アルバムが一本調子にならなかったことに一役買っていることは事実。
本当に美しい楽曲だ。
ここから始まるアルバム後半も、美しいアコギの調べによって奏でられる透明感溢れる楽曲が次々と登場してくる。
ラストトラックの⑬はクイーンぽくて◎。
アルバムを引き締めるには十分すぎるほどのクオリティで存在感が大きい。

仕事がてらに後ろでBGMとして流すにはもってこいの作品と評されていてもおかしくはない。
ただ、聞き流すにはあまりにももったいなさすぎる。

音楽性自体は軽いのかもしれないが、改めてじっくり聴いてみると、味わい深く奥行きのある作品だと認識させられた。

-26/Mar/2006-

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Nelson/After The Rain

after_the_rain
アーティスト名 Nelson
アルバムタイトル名 After The Rain
勝手な評価(最高 100) 86
お勧め度(最高 ★x5個) ★★★☆☆
発売日 1991/07/21
短評 良血開花
各曲評価/(満点10 ただしイントロは除く)

【①(Can't Live Without Your) Love And Affection】 8.6
【②I Can Hardly Wait】 8.0
【③After The Rain】 8.3
【④Tracy's Song/Only Time Will Tell】 8.8
【⑤More Than Ever】 8.0
【⑥(It's Just) Desire】 7.9
【⑦Fill You Up】 8.2
【⑧Interlude/Everywhere I Go】 8.7
【⑨Bits And Pieces】 8.1
【⑩Will You Love Me?】 8.2

ヘヴイ度    ♪♪
スピード度   ♪♪
ドラマチック度 ♪♪♪
メロディアス度 ♪♪♪♪
ポップ度    ♪♪♪♪
爽やか度    ♪♪♪♪♪

いい加減なコメント

華々しいデビューだった。
良いルックスに良い楽曲。
不都合となる要素は何一つないと言い切れるのではないだろうか。

父親は偉大なシンガーのリッキーネルソン。
全米ナンバーワンをいくつも世に送り出した才能の持ち主と聞いている。

その才能を受け継いだDNAが二つ存在していた。
それがこのマシューとガナーの双子の兄弟である。

カエルの子はカエル。
デビューシングル曲①を手に音楽シーンに飛び込んで、いきなり大魚を得る事になる。
全米で見事ナンバーワンに輝いたのだ。
ブロンドの美男子のロックディオ(一応はバンド形式なのだけれど)というイメージにぴったりのこの爽やかすぎる曲は、アコースティックギターの軽快なリズムとちょっと凛々しいロックのリズムの融合により透明感が全面に、洗練された楽曲となっている。
これでネルソン兄弟のイメージをリスナーに完全に植え付けた感がある。

その他にもタイトルチューンとなる③は、意外と骨太であるロックを見せつけてくれるし、叙情感溢れるバラード曲の④⑧も秀逸。

アルバム全体を見渡してみると、実に色々な要素をもった楽曲がバランス良く収録されている。
ポップ、ロック、バラード。
ようするに痒いところに手が届くみたいなお得感が味わえるのだ。

ただ楽曲群は至って手法は簡単だ。
どうすれば万人受けするメロディーを作れるのかは、それまでのハードロックの先輩達が辿ってきた道を模倣すれば良いからだ。
一見簡単そうにみえるが、実はその吸収する能力こそが大切なのだ。

イメージに一番近いのはボンジョヴィの『ニュージャージー』あたりか。
それともハートのアルバムか。
双方のアルバムに共通していることはロックという領域にとらわれず、色々なジャンルのファンからも人気があるということだ。
ネルソンもそれに少なからずも近づけたのではないだろうか。

注目されたデビュー作で見事大成功をおさめたと言ってもいいだろう。

-03/Sep/2005-

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中森明菜/プロローグ(序章)

プロローグ
アーティスト名 中森明菜
アルバムタイトル名 プロローグ(序章)
勝手な評価(最高 100) 93
お勧め度(最高 ★x5個) ★★★★★
発売日 1982/07/01
短評 態勢万全
各曲評価/(満点10 ただしイントロは除く)

【①あなたのポートレート】 8.5
【②Voyage】 6.8
【③イマージュの翳り】 9.0
【④条件反射】 8.5
【⑤Tシャツ・サンセット】 8.0
【⑥銀河伝説】 9.3
【⑦スローモーション】 9.3
【⑧A型メランコリー】 8.7
【⑨ひとかけらのエメラルド】 8.3
【⑩ダウンタウンすと〜り〜】 7.9

ヘヴイ度    ♪
スピード度   ♪
ドラマチック度 ♪♪
メロディアス度 ♪♪♪
ポップ度    ♪♪♪♪♪

いい加減なコメント

23年前の名盤は四半世紀近くたった今でもその輝きは失わずにいる。

ご存知、日本歌謡界の歌姫こと中森明菜の記念するデビューアルバムである。

どうしてもデビューシングルの⑦ばかりが注目されがちだが、アルバム全曲といっていいほど良質な楽曲がずらりと顔を並べている。
しかも曲ごとに違う印象をもつ個性豊かな楽曲群を小娘はそれぞれに合った歌い方でうまくまとめているのだ。

ただのアイドルではない。
将来性豊かな才能を惜しげもなく見せつけるこのアイドルは、その後も邦楽のニューミュージックシーンを盛り上げていくこととなる。


特筆すべきは、現在の歌い方と全く違うというところ。
このころの中森明菜は、伸びのある綺麗な高音を聴かせてくれた。
凄みのある低音、妖艶な不幸さを全面に押し出した今の歌い方ではない。
そのギャップが新鮮さを増して21世紀に運んでくれる。

今に近い歌い方をしているのは④⑧⑩といったところか。
上記にあげた楽曲は山口百恵らしさを出しているといっていい。

一方、②⑦など松田聖子らしさを覗かせる楽曲もあるのが興味深い。

そう考えるとこのアルバムでどちらの方向性に向かうべきなのか、当時のプロダクションは試行していたのではないだろうか。
しかしそんなことも、アルバムを聴いたリスナーたちには関係ない。
良質な楽曲に乗って届いてくる、初々しくも美しく、それであって力強いその声の前ではどうでもいいことなのだ。

このころから失恋ソングを歌わせたら天下一品なのはさすがだ。
③を聴いていると貫禄さえ漂ってくる。


ちなみに私は当時小学生(低学年)。
父親の車の中で聴いていた明菜のデビューアルバムを20年以上過ぎた今、改めて聴いた。
その間は一度たりとも聴いていない。
それでも不思議なことに曲は全部覚えていたし、歌詞も7割近く覚えていた。

大人から子供まで、愛されるべきアルバムだと思っている。

-13/Aug/2005-

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