チャットモンチー/告白

Kokuhaku
アーティスト名 チャットモンチー
アルバムタイトル名 告白
勝手な評価(最高 100) 84
お勧め度(最高 ★x5個) ★★★☆☆
発売日 2009/03/04
短評 やや良化
各曲評価/(満点10 ただしイントロは除く)

【①8cmのピンヒール】 8.3
【②ヒラヒラヒラク秘密ノ扉】 8.4
【③海から出た魚】 8.7
【④染まるよ】 8.5
【⑤CAT WALK】 8.4
【⑥余談】 8.4
【⑦ハイビスカスは冬に咲く】 8.4
【⑧あいまいな感情】 7.5
【⑨長い目で見て】 8.0
【⑩LOVE is SOUP】 7.9
【⑪風吹けば恋】 8.4
【⑫Last Love Letter】 8.4
【⑬やさしさ】 8.2

ヘヴイ度    ♪
スピード度   ♪♪
ドラマチック度 ♪♪
メロディアス度 ♪♪
ポップ度    ♪♪♪


いい加減なコメント

高鳴る胸のドキドキ感が止まらない。
『告白』はチャットモンチーのフルレンスアルバム通算3作目となる作品だ。

余裕がでてきたのであろうか、このアルバムでは彼女たちの貫禄すら感じられる。
はっきり言って、今作のアルバムとしての完成度は前の2作『耳鳴り』『生命力』と比べようがないぐらいに高い。

特に序盤の①②③④あたりはこのアルバムのハイライトともいえる部分である。
そんな中でも③の構成力は秀逸で、攻撃的でうねるようなベースラインに代表されるように強力なアンサンブルによって奏でられたバンドの音は聴く者を圧倒する。
⑧⑨⑩あたりで若干ダレ気味に感じるが、⑪⑫で再びラストに向けて疾走感のあるナンバーで盛り上げ最後はしっとりと余韻を楽しむようなナンバーでアルバムの幕を閉じている。
ちなみに⑨ではメンバー3人がヴォーカルをとっているし、⑩は阿波踊りのビートを取り入れたりと斬新なチャレンジを試みている。
チャットモンチーの進化はこれからも続いて行くのであろう。

とにかく全ての曲においてバリエーションが多くて、飽きない一枚だ。
3ピースのガールズバンドだからといって舐めているとガツンと一発を食らわされるので要注意。
時代に媚びないチャットモンチーの音楽の世界観が具現化された傑作品の登場だ。

-08/Mar/2009-

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Nickelback/Dark Horse

Darkhorse
アーティスト名 Nickelback
アルバムタイトル名 Dark Horse
勝手な評価(最高 100) 86
お勧め度(最高 ★x5個) ★★★★☆
発売日 2008/11/19
短評 崩れない
各曲評価/(満点10 ただしイントロは除く)

【①Something In Your Mouth】 8.3
【②Burn It To The Ground】 8.3
【③Gotta Be Somebody】 8.6
【④I'd Come For You】 8.6
【⑤Next Go Round】 8.2
【⑥Just To Get High】 8.3
【⑦Never Gonna Be Alone】 8.6
【⑧Shakin' Hands】 8.0
【⑨S.E.X】 8.2
【⑩If Today Was Your Last Day】 8.0
【⑪This Afternoon】 8.2

ヘヴイ度    ♪♪
スピード度   ♪♪
ドラマチック度 ♪♪
メロディアス度 ♪♪♪
ポップ度    ♪♪♪


いい加減なコメント

これが貫禄からくる余裕なのだろうか。
既に全世界で2000万枚以上のセールスを記録しているモンスターバンドの最新作のタイトル名が『ダークホース』。
といってもポストグランジと呼ばれるジャンルのバンドは日本での知名度というのはそれほど高いものではなく、このニッケルバックも例外ではない。

ここでこのアルバムのひとつのカギとなるのがジャンルである。先ほどこのバンドはポストグランジに属すると言ってしまったが、そのジャンル枠に当てはまらないのが『ダークホース』である。
前作あたりからこれは見え隠れしていたが、どうもハードロック寄りになってきたように思える。
そしてそれを決定的にしたのが、今回プロデューサーにマット・ラングを起用したことによるだろう。
マッド・ラングといえば、ハードロックファンとしてはデフレパードの名作『ヒステリア』を思い浮かべる。
その期待に応えてか、作品の出来上がりにはデフレパードを彷彿とさせられる楽曲があるにはあるが、ラフでシンプルなリフ、楽曲に漲るエネルギッシュさといった彼ら特有さはしっかりと活かされているのも特筆すべきであろう。
それは事実上もはやHM/HRのジャンルといっても過言ではない。

一言でこのアルバムを言い表すのならば『男臭い』作品である。
①②⑤⑥⑧⑨といった重圧感、躍動感がある男臭い作品群があるのはもちろん、そんな中で輝きを増すのがバラード。
今回も③④⑦と粒ぞろいな楽曲揃っている。
全体的に3分、4分台の楽曲が多数を占めるので聴き始めて終わりまでサラっと聞き流せてしまう爽快感がある。

時代とともに進化するニッケルバックはついに日本のハードロックファンをも巻き込む名盤を完成させた。
タイトル名とは反対の『本命馬』の登場だ。
番狂わせは許されない。

-14/Feb/2009-

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Dokken/Lightning Strikes Again

Lsa
アーティスト名 Dokken
アルバムタイトル名 Lightning Strikes Again
勝手な評価(最高 100) 80
お勧め度(最高 ★x5個) ★★★☆☆
発売日 2008/05/09
短評 変わり身期待
各曲評価/(満点10 ただしイントロは除く)

【①Standing On The Outside】 8.1
【②Give Me A Reason】 8.0
【③Heart To Stone】 8.2
【④Disease】 8.4
【⑤How I Miss Your Smile】 8.0
【⑥Oasis】 8.2
【⑦Point Of No Return】 8.2
【⑧I Remember】 8.0
【⑨Judgement Day】 8.1
【⑩It Means】 7.9
【⑪Release Me】 8.1
【⑫This Fire】 8.2
【⑬Leave Me Alone】 (ボーナストラック)

ヘヴイ度    ♪♪
スピード度   ♪♪
ドラマチック度 ♪♪
メロディアス度 ♪♪♪
ポップ度    ♪♪


いい加減なコメント

どこで選ぶべき道を見失ったのか。
いつドン・ドッケンは自分たちがやるべき音楽を拒むようになったのか。
90年代に入ってからの彼らの音楽には迷いが見えた。そしてあの自ら築き上げてきたドッケンの形を『シャドウライフ』というとんでもない駄作をもって終止符を打ってしまうことになる。
ファンを失望させ、それでも迷走を続けるドッケンは試行錯誤を続けながら一時は良作『イレイザー・スレート』を作り出すものの、またらしくないアルバムを作ったりの繰り返し。
ドッケンは終わった。
それが大方の見方だったろう。

そんな風潮に待ったをかけたのがこの新作『ライトニング・ストライクス・アゲイン』である。
ドッケンファンにはご存知だろうが、このアルバムタイトルはサードアルバム『アンダー・ロック・アンド・キー』に収録されていた曲名でそれをそのまま持ってきたところに今作にかける心意気が感じられる。またアルバムのアートワークに関しても往年のドッケンを思い起こさせるには十分だ。

だが、今のドッケンのメンバーにはジョージ・リンチとジェフ・ピルソンはいない。果たして輝きを取り戻せるのか不安が募るところだが、①を聴いた瞬間そんな思いはぶっ飛んだ。
ドッケンである。
我々が思い描いていたドッケンの音楽がそこにはあった。
現在、バンドに在籍しているギタリストはジョン・レヴィンだがこの攻撃的なギターワークがジョージ・リンチを彷彿とさせる。
このギタリストの貢献が今作においては大きく貢献しているのは間違いない。

正直言うと、名作『バック・フォー・ジ・アタック』には遠く及ばないかもしれない。
まだアルバム全体的に影を覆うような雰囲気があるのは否めないが、それでもドッケンが、あの80年代のドッケンが蘇ってくれたことが嬉しいのある。
完全復活なるか。
ドッケンの止まっていた時計の針が再び時を刻み始める。

-11/May/2008-

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Def Leppard/Songs From The Sparkle Lounge

Sftsl
アーティスト名 Def Leppard
アルバムタイトル名 Songs From The Sparkle Lounge
勝手な評価(最高 100) 88
お勧め度(最高 ★x5個) ★★★★☆
発売日 2008/04/30
短評 今度こそ
各曲評価/(満点10 ただしイントロは除く)

【①Go】 8.0
【②Nine Lives Feat. Tim McGraw】 8.2
【③C'mon C'mon 】 8.3
【④Love】 8.5
【⑤Tomorrow】 8.5
【⑥Cruise Control】 8.3
【⑦Hallucinate】 8.4
【⑧Only The Good Die Young】 8.3
【⑨Bad Actress】 8.2
【⑩Come Undone】 8.3
【⑪Gotta Let It Go】 8.1
【⑫Love(Acoustic Version)】 (ボーナストラック)
【⑬Nine Lives(Def Leppard Version】 (ボーナストラック)

ヘヴイ度    ♪♪
スピード度   ♪♪
ドラマチック度 ♪♪♪
メロディアス度 ♪♪♪
ポップ度    ♪♪


いい加減なコメント

4年に1度のサイクルでアルバムをリリースすることから名付けられたデフレパードのあだ名がオリンピックバンド。
しかし今やそれは昔のこと。デフレパードに限らずいわゆる大物バンドといわれるグループは4年どころかそれ以上のスパンで新作が発表されることも当たり前。
このデフレパードも前作『X』から約6年ぶりの発表となる。

さて、その新作だが冒険しすぎた『X』のときよりは幾分かは聴きやすく、デフレパードの魅力がたくさん詰まっているアルバムとなった。
あのモンスターアルバム『ヒステリア』までのクオリティとまではいかずとも、十分に満足できるレベルであろう。

激しいギターワークが印象的な①でいきなり虚をつかれたが、アグレッシヴな楽曲で『ヒステリア』路線を期待していたら驚くだろう。
続くシングル曲の②はいかにもレップスらしいが、ボーナストラックとして収録されているデフレパードだけのヴァージョンである⑬のほうのがもっとそれを感じられる。
ちなみに『ヒステリア』『アドレナライズ』の流れを汲むのは③⑤⑦あたりか。
クイーン的でドラマチックなバラード曲④、レップスでは珍しいファストロックナンバーの⑨、ハードロックバンドなんだなと再認識させられた⑥⑪など今回は非常に個々の楽曲が濃い。
これはメンバー同士の共作というのが少なく、個々のメンバーがそれぞれの曲を持ち寄って今回のアルバムとして作り上げてきた過程がそうさせたのか。
クレジットをみるとヴィヴィアン・キャンベルが書いた曲が⑥⑧⑪。アルバムの中でヘヴィな楽曲が彼の作品だ。
良い感じでポップさとヘヴィさがバランスをとっているのが今回のアルバムの特徴だと言えよう。

正直言って今作に期待をあまりしていなかったぶんだけ、この出来の良さには驚いた。
デフレパードの健在ぶりをアピールするには十分だろう。
過去にいくつもの名盤を輩出してきた彼らの歴史に新たな1ページが追加される。

-05/May/2008-

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Dream Theater/Systematic Chaos

Sc
アーティスト名 Dream Theater
アルバムタイトル名 Systematic Chaos
勝手な評価(最高 100) 85
お勧め度(最高 ★x5個) ★★★★☆
発売日 2007/06/06
短評 心機一転
各曲評価/(満点10 ただしイントロは除く)

【①In The Presence Of Enemies Pt.1】 8.5
【②Forsaken】 8.7
【③Constant Motion】 8.5
【④The Dark Eternal Night】 8.4
【⑤Repentance】 7.0
【⑥Prophets Of War】 8.4
【⑦The Ministry Of Lost Souls】 8.2
【⑧In The Presence Of Enemies Pt.2】 8.6

ヘヴイ度    ♪♪♪
スピード度   ♪♪♪
ドラマチック度 ♪♪♪
メロディアス度 ♪♪♪
ポップ度    ♪♪


いい加減なコメント

レコード会社を移籍しての第一弾アルバム。
ドリームシアターとしてみれば通算9枚目のスタジオアルバムとなる。

前作が意外と歌メロ寄りになっていたので、今回はどういう風にでるのだろうか興味があった。
聴いてみると攻撃的で、それでも洗練された作品となっていることに安堵感を覚えた。
『Train Of Thought』みたいにヘヴィ一辺倒でなく、またその反対でもない、バランスがとれた作品であろう。
言うなれば『Awake』のときに近いのではないか。

①⑧は元々は一つの大作であったものをそれぞれ分割したもの。
分割しても大作であるには変わりないが、冒頭を飾る①とアルバムを締める⑧が違和感なく相応しいポジションに修まっている。

それらに挟まるようにして配置されているそれぞれの楽曲も飽きさせない。
ラブリエの伸びるような高音に呼応するかのような美しくメロディアスな②。
すぐさまイントロと歌の出だしを聴いただけでメタリカを彷彿させるヘヴィな③。
彼らのアグレッシヴさとテクニカルな面をまざまざと見せつけてくれる④。

⑤はアルコール依存症を克服するテーマがもとになっているもの。
このシリーズは『Six Degrees Of Inner Turbulence』に収録されている『The Glass Prison』から始まり、『Train Of Thought』の『This Dying Soul』、前作『Octavarium』の『The Root Of Evil』を経て今作へと繋がっている。
元々これらの曲は全てダークでヘヴィさを全面に押し出した楽曲となっているが、⑤はヘヴィさというよりもダークさとメロウが同居しているような不思議な感覚だ。
おそらく次に発表されるであろうアルバムの中に入っている曲で完成となるはずだ。

前作の流れを汲む⑥や哀愁ただようフレーズが印象的な⑦。
壮大なトリを務める⑧はここ最近彼らに見られる大仰的な作品だ。

そして結局言えることは、どれをとってもドリームシアターそのものの音楽だ。
それぞれの作品ごとにアプローチが変われど、それらは全て彼らが作り出す音楽に変わりはない。
過去への作品に深い拘りを持ちすぎてドリームシアターの本質を見失うのではなく、これからの未来を目指す彼らにも期待しようではないか。

-07/July/2007-

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チャットモンチー/耳鳴り

Miminari
アーティスト名 チャットモンチー
アルバムタイトル名 耳鳴り
勝手な評価(最高 100) 80
お勧め度(最高 ★x5個) ★★★☆☆
発売日 2006/07/05
短評 入着なら
各曲評価/(満点10 ただしイントロは除く)

【①東京ハチミツオーケストラ】 8.0
【②さよならGood bye】 7.8
【③ウィークエンドのまぼろし】 8.2
【④ハナノユメ】 8.3
【⑤どなる、でんわ、どしゃぶり】 6.9
【⑥一等星になれなかった君へ】 8.0
【⑦おとぎの国の君】 7.9
【⑧恋の煙】 8.7
【⑨恋愛スピリッツ】 8.2
【⑩終わりなきBGM】 7.9
【⑪プラズマ】 8.2
【⑫メッセージ】 8.1
【⑬ひとりだけ】 8.4

ヘヴイ度    ♪♪
スピード度   ♪♪
ドラマチック度 ♪♪♪
メロディアス度 ♪♪♪
ポップ度    ♪♪♪


いい加減なコメント

徳島出身の3人組ガールズバンド。
彼女たちの待望のデビューアルバムが遂にベールを現した。

スマッシュヒットしたメジャーデビュー曲の『恋の煙』、ミニアルバムからのリード曲『ハナノユメ』の二曲をアルバムミックスとして収められているこのファーストアルバムは、まるで新人離れした作品に仕上がっている。
(ちなみにアルバムミックスといっても原曲のイメージはほとんどそのままである。)
そしてアクが強く、一度聴いてしまうとクセになりかねない魅力を兼ね備えているのがこの『耳鳴り』だ。

タイトルだけを聞くと爆音を垂れ流し、怒濤の勢いで進んでいくというイメージがあるのだが、実際にはまったく違う。
やっている音は普通のロック。
そこらへんのアマチュアバンドにありそうな雰囲気なのだ。
しかし、やはりそれとは違う感性が彼女たちには備わっている。
これを文字にして表現するのは難しい。

けだるさ。
退廃。
洗練。
純朴。
一見まったく噛み合ない言葉たちなのだが、これらがすべて詰まっているこのアルバムは末恐ろしい。
それでいてまだまだ荒削りだ。
いや、そう思わされているのだろうか。

これからの活動に非常に期待がもてるバンドであるということだけは確かである。

ふわふわ漂うイメージを彷彿させるヴォーカルの声がより一層このアルバムを際立たせている。
歌詞の節々にも感性豊かな等身大のメッセージが込められている。
そうだ、これはやさしい耳鳴りなんだ。
あなたのもとにもこの耳鳴りが届いているのだろうか。

-22/Jul/2006-

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DAVID LEE ROTH/A Little Ain't Enough

A_little_Aint_Enough
アーティスト名 DAVID LEE ROTH
アルバムタイトル名 A Little Ain't Enough
勝手な評価(最高 100) 79
お勧め度(最高 ★x5個) ★★★☆☆
発売日 1991/02/21
短評 息切れ
各曲評価/(満点10 ただしイントロは除く)

【①A Lil' Ain't Enough】 9.0
【②Shoot It】 8.5
【③Lady Luck】 8.3
【④Hammerhead Shark】 8.0
【⑤Tell The Truth】 8.0
【⑥Baby's On Fire】 7.8
【⑦40 Below】 7.8
【⑧Sensible Shoes】 7.4
【⑨Last Call】 7.9
【⑩The Dogtown Shuffle】 7.9
【⑪It's Showtime!】 8.2
【⑫Drop In The Bucket】 7.9

ヘヴイ度    ♪♪♪
スピード度   ♪♪♪
ドラマチック度 ♪♪♪
メロディアス度 ♪♪♪
ポップ度    ♪♪♪


いい加減なコメント

これぞダイアモンドデイヴのエンターテインメント。
彼の持ち味を十分に引き出したアルバムが再び帰ってきた。

そこにはスティーヴ・ヴァイやビリー・シーンという希代の名プレーヤーは存在しないが、スーパーシンガーのデイビット・リー・ロスは確かに存在する。

『イートエム・アンド・スマイル』、『スカイスクレーパー』は個々の個性が強過ぎてデイヴの輝きが中途半端になっていたが、これは違う。
ソロ名義で出したあの『クレイジー・フロム・ザ・ヒート』はハードロックにこだわらず様々なジャンルの音楽を自分のものとして歌い上げていた天才ぶりに目を見張った。
ヴァンヘイレンを脱退してからはそれに対抗するかのようにスーパーバンドを作り上げた。
しかしそれは自分で自分の首を締めるがごとく、どこか中途半端なイメージが拭いきれなかったのも確か。
いつどこで空中分解するかもしれないバンドの中で、いつもぎりぎりのところで踏ん張っていたデイヴはそれはそれでやはり凄いが、デイヴに求められているのは自由奔放な彼にしか表現できないロックなのだと思う。
だからヴァイやビリーとの決別は正しい選択だと思うし、それが彼らにとっても良い選択と言ってしまってもいいだろう。

そこで新たに迎えられたギタリストはジェイソン・ベッカーだ。
このアルバムでは実にデイヴとの相性が良さそうなギタープレイを堪能させてくれる。
これからの活躍が期待された最中、難病のALSが発症してしまい結局アルバムをレコーディングしただけでバンドを去る悲劇が訪れる。
デイヴの右腕になれた逸材だけに実に惜しい。

さてアルバム全体として見てみるとかなり前半に強力なナンバーが詰まっているせいか、後半が息切れしてしまう感じをうけてしまう。
とくに①は強烈だ。
ボーカル、ギター、ベース、ドラム、そしてキーボードすべてが一体となって作り上げているこの楽曲はアルバム内において一番の輝きを放っているのではないだろうか。
キーボードはブレット・ダグル。この人のプレイがこの楽曲で見事にはまっている。
②もデイヴお得意の陽気なアメリカンロック。
この①と②でこのアルバムの印象を決定づけると思いきや、その後でブルージーな色合いの楽曲もあれば、初期で見せたような早いナンバーも収録されている。

デイヴの娯楽エンターテインメントを堪能したいのならばこのアルバム。
聴いて損はしないはずだ。

-17/Apr/2006-

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Dream Theater/Awake

D_awake
アーティスト名 DREAM THEATER
アルバムタイトル名 Awake
勝手な評価(最高 100) 89
お勧め度(最高 ★x5個) ★★★★★
発売日 1994/10/10
短評 追って味
各曲評価/(満点10 ただしイントロは除く)

【①6:00】 8.5
【②Caught In A Web】 8.6
【③Innocence Faded】 8.0
【④Erotomania】 (インスト)
【⑤Voices】 9.0
【⑥The Silent Man】 8.1
【⑦The Mirror】 8.1
【⑧Lie】 8.5
【⑨Lifting Shadows Off A Dream】 8.4
【⑩Scarred】 8.5
【⑪Space Dye Vest】 8.0

ヘヴイ度    ♪♪♪♪
スピード度   ♪♪♪
ドラマチック度 ♪♪♪
メロディアス度 ♪♪♪
ポップ度    ♪♪♪


いい加減なコメント

世紀の大傑作『イメージズ・アンド・ワーズ』の後に続く力作がドリームシアターの通算3枚目となるのがこの『アウェイク』である。

当時のリスナーは前作に影響されすぎているのか、今作を過小評価されている感が否めない。
確かに前作のように流れるような華麗なメロディ、そして突拍子もないメロディの変化は今作ではわかりづらいかもしれないが、根本的なところはドリームシアターにしかできない、彼らだけの音楽になっているのはおわかりであろう。
そして何より、ラブリエが加入してから初めて一から一緒に作成されたアルバムなのだ。

サラリ、さっぱり感、透明といったイメージが前作であったとするならば、この『アウェイク』はどうだろうか。
ダーク、ヘヴィ、アクが強いといったところか。
ところがこのおかげでケヴィンのキーボードが効果的に効いているし、メロディ自体も個々の特徴が良く出てきて興味深いのである。
何も全部が全部ダークでヘヴィであるわけではないのだ。
アルバムの中にはゴリゴリのリフでたっぷりヘヴィな楽曲をずっと押し通すものもあれば、静と動、柔と剛といった具合でうまく使い分けできている楽曲も存在するのである。
一つのアルバムの中にはドリームシアターが奏でるいくつもの世界が見えるのである。

①は適度なヘヴィさを醸し出していて大胆かつ繊細なプレイで聴くものを唸らせる。
そして立て続けに攻撃的な②が始まる。
サビに至るまでのメロディは重厚なヘヴィサウンドなのだが、サビだけはラブリエの綺麗な高音を聴かせてくれる。
非常にメリハリがあって面白い。
③はこのアルバムにあってはソフトな分類にカテゴライズされていると思う。
そしてこのアルバムのメインディッシュともいうべき3部作が始まる。
A MIND BESIDE ITSELFと名を打たれたこの組曲はインストゥルメンタルの④、壮大な世界観を見せてくれる⑤、アコースティックなナンバーの⑥と3曲で成り立っている。とくに④は必聴だ。そこから⑤へと流れて行く様は非常に美しい。
⑦⑧と続けてヘヴィさを前面に押し出して後半がスタートする。
サビがキャッチーな⑨、前作の最後『ラーニング・トゥ・リヴ』を彷彿とさせる大曲⑩が終わると、最後の⑪はケヴィンのキーボードがメインとなっている。
キーボード、ピアノの切なく美しい調べはどことなく後ろめたさを彷彿とさせ、そこに乗るギターのノイズが後味の悪さを連想させる。一筋縄ではいかない楽曲となっている。
結局ケヴィンはこのアルバムを最後にバンドを離れることになる。
⑪と異様にリンクしてしまって切ない気分になってくる。

『イメージズ・アンド・ワーズ』という作品の亡霊に取り憑かれてしまっているままではこの作品の真実は見えてこないのではないだろうか。
自分の中での勝手なイメージでカテゴライズされた世界を壊して、あくまでもそれぞれを一つの作品と捉えたほうのが良いと思われる。

この作品もドリームシアターの初期の傑作として歴史に残るだろう。
10年以上が経過している今なお聴き直しても惚れ惚れとする楽曲が目白押しなのだから。

-09/Apr/2006-

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DIZZY MIZZ LIZZY/Rotator

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アーティスト名 DIZZY MIZZ LIZZY
アルバムタイトル名 Rotator
勝手な評価(最高 100) 75
お勧め度(最高 ★x5個) ★★☆☆☆
発売日 1996/05/24
短評 相手強化
各曲評価/(満点10 ただしイントロは除く)

【①Thorn In My Pride】 8.0
【②Run】 7.5
【③Rotator】 7.9
【④11:07 PM】 7.9
【⑤Back-Bone-Beat】 8.1
【⑥When The River Runs Dry】 8.3
【⑦Break】 7.5
【⑧I Like Surprises】 8.0
【⑨Riff Sang】 8.1
【⑩Take It Or Leave It】 7.9
【⑪Find My Way】 7.9
【⑫Two Of You】 7.9
【⑬Rise And Fall】 8.2
【⑭Outro】 (気持ち悪い)
【⑮Pain Before My Eyse】 (ボーナストラック)

ヘヴイ度    ♪♪♪
スピード度   ♪♪♪
ドラマチック度 ♪♪♪
メロディアス度 ♪♪
ポップ度    ♪♪


いい加減なコメント

二回目のマジックは不発に終わった。

ファーストアルバムで度肝を抜かれたディジーミズリジーのセカンドアルバム。
ローテイターは何の感動も起きなかった薄っぺらい作品。
正直今回はそんな感想だ。

軽快にフックするメロディと、なかなか先が読めないメロディラインを用いる手法は前作を踏襲していると感じるのだが、それらは退屈としてとか捉えられなかった。
この気持ちの変わりようは一体何なのか・・・。
ディジーミズリジーが作り出す楽曲に飽きれてしまったのか。
もう一度ファーストアルバムを聴き直すと、気持ちは一転、心躍る。

この違いは何なのか?
楽曲に違和感があるのか?
否、楽曲そのものはまさにディジーミズリジーが作り出す音楽だ。
では曲の質?
否、今回も⑤⑥などの効き応えのある楽曲も揃っている。
なのにこの物足りなさはどうして・・・。
考えたあげく、答えは一つの結論に達した。

クドいようだが前作の話では私は【クセ】を楽しめと書いた。
多種多様なそのクセが聴く者を虜にし、ディジーミズリジーの世界にどっぷりとハマっていったのだ。
多種多様という表現を用いたが、今回はそのクセが単調すぎるのだ。
まさにアルバム前半ではその影響で、どれも似通った楽曲と錯覚してしまい、それが退屈という感想に達してしまった。
退屈といえば、クイーンズライチの『ヒア・イン・ザ・ナウ・フロンティア』とアルバムの質が似ている。

三枚目のアルバムで彼らの追いつめられたときの頑張りとバンドとしての限界点を見出したかったが、結局これが最後のスタジオアルバムとなってしまった。
時代はもはや彼らを必要としなかったのだろうか。
闇に埋もれていく非常に残念なアルバムだ。

-11/Dec/2005-

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Dream Theater/Images And Words

images_and_words
アーティスト名 DREAM THEATER
アルバムタイトル名 Images And Words
勝手な評価(最高 100) 95
お勧め度(最高 ★x5個) ★★★★★
発売日 1992/08/10
短評 2着探し
各曲評価/(満点10 ただしイントロは除く)

【①Pull Me Under】 8.6
【②Another Day】 8.6
【③Take The Time】 9.4
【④Surrounded】 8.2
【⑤Metropolis-Part I】 9.3
【⑥Under A Glass Moon】 8.9
【⑦Wait For Sleep】 8.0
【⑧Learning To Live】 9.0

ヘヴイ度    ♪♪♪
スピード度   ♪♪♪
ドラマチック度 ♪♪♪♪
メロディアス度 ♪♪♪
ポップ度    ♪♪


いい加減なコメント

これほど、聴けば聴くほどのめり込めるアルバムは滅多にない。

ご存知、ドリームシアターの出世作となったこの『イメージズ・アンド・ワーズ』は2作目にあたる。
前作がデビューアルバムになるわけだが、そのときのヴォーカリストは今活躍しているジェイムズラブリエではなく、チャーリードミニシであった。
別にドミニシを否定するわけではないが、前任者よりもラブリエの方のが、このバンドには適合しているのではないだろうか。

さて、アルバム収録曲が全8曲と一見すれば少なめに映るが、実際の楽曲の大半が7分以上の大曲で構成されており、長丁場だ。
しかし、それらは壮大なドラマのようであり、聴いているリスナーを全く飽きさせない。
ここにドリームシアターの素晴らしさがあるのであろう。

プログレとヘヴイメタルの融合とでも言えばいいのか、今まで未知なるものだったこのような音楽が幅広く世間に認知されたのも、このアルバムの功績であると思っている。
そしてこのアルバムの醍醐味といえば、卓越したプレイだろう。
ジョンペトルーシ(g)、ジョンミュング(b)、マイクポートノイ(ds)、ケヴィンムーア(Key)と音楽エリート学校出身の彼らによる、このセッションは楽器の知識を持ち合わせていないリスナーをも惹き付ける魅力を兼ね備えている。

圧巻なのは③⑤⑧。
攻撃的なプレイの連続には、もはやため息すらでないほどの、息をもつかせぬ神業で魅せてくれる。
まるでジェットコースターにでも乗っているかのような、目まぐるしく変わる曲構成には感動すら覚える。
ヘヴイな①⑥も負けず劣らず聴きごたえがたっぷりだ。
そんな中で比較的ソフトな楽曲の②④⑦が映えてくる点も見逃せない。

まず、演奏ありきのこのバンド。
ヴォーカルの印象がやや薄れてしまっているのはさすがに仕方がないであろう。


迫りくる楽曲の変化の波。
あなたはこれに耐えられるのでしょうか。
複雑そうでも、聴けば聴くほど新しい発見をみつけ、リスナーのイメージを無限大に膨らませるこのアルバムはまさに最高峰の作品だ。

-27/Nov/2005-

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